ある知人【女性】が若年雇用の問題の話になったときに、『やはりエスタブリッシュ側
とフリーター側が対立構造のままだと話が進まないと思う。
どうしたらもっと両者が会話ができるような仕組みができるのか』
という非常におめでたいことを言っている。その問いかけに
私は絶句してしまう。こういうおめでたいことを並べ立てている知人におそらく
賛同する人が増えているだろうと思われるのは困りますね。【周りの知人なども含めて】
以前ブログで述べた
女性の精神の水平運動も行き過ぎると、今のセリフのように、非常に欺瞞的な
水平運動になるんです。
例えば、ごく一般的な主婦でも何でもいいんですが、本当に現実を
見据えている人たちは『社長と正規雇用の人間はもっと話し合えればいいのに』
などというたわごとは言わないんですね。あまり水平運動をやりすぎると、もともとの
自分の土俵であった生活に密着した、『社長とアルバイトは違うものだ』という本当の
リアリティーも忘れてしまうんですね。これは女性に限ったことではないと思うんですよ。
男でもどこかの大学で博士論文をとったとか、司法書士の歯科医の柔道整復師の
パスポートを手に入れたとか、精神の水平運動の果てでうごめいている人が
たくさんいますよ。これは水平運動のやりすぎで、自分たちの寄るべき港(port)を
忘れてしまったんだろうね。港をつぎつぎとパスしているうちに、自分の母国も故郷も
忘れちゃった人達だね。