令和の令は一番古い辞書で引くと、良い意味で使われています。
英語で言うとなんていうのかな?たぶん(beautiful harmony)でしょう。
でも論語に出てくる巧言令色という言葉は辞書で調べるとマイナスの意味ですね。
でも令嬢・令愛というと良い意味で使いますね。

さて論語に【巧言令色、鮮(すくな)いかな仁】と書かれてあります。
【巧言】とは飾った言葉、雄弁な人。
【令色】というのは容貌が美しいことですが、態度が柔らかい人も令色です。
そういう人には【仁】が少ないという風にこの文は解釈されています。
飾った言葉のどこが悪いのでしょうか。人間だけが持つ、巧みな表現ができるのは、人間だけが持つ、
素晴らしい美学だと伊藤は思います。

実は【巧言】に対して、孔子は悪いことだとは一言も言っていません。

又【令色】とは人の気に入るような愛想のいい人、または美しい冠をつけて着飾ること。
女性の皆さんが、みんなきれいに着飾って、愛想よくものごしも柔らかい。
それが【仁】ではないなどと、孔子は言っていません。
容貌美しく、態度も柔らかく、人あしらいのいいことは最高なのです。

孔子が言いたいことは」【巧言令色】が悪いというのではない。
でもそれだけではだめだよということだと思います。

立教大学の先輩のみのもんた氏が毎日銀座のクラブに通っていたことは有名な話であったわけですが、
たぶん銀座のママ達は巧言令色だったでしょう。

毎日毎日、会社でストレスを持って働いている客が、自分たちの美しさを見て、自分たちの柔らかい言葉を聞き、ああ、ストレスを取ってもらった、ああよかったと喜んでくれるそういう巧言令色だったらいいわけです。

問題なのは、うまいことを言って、キチンと背広を着こなして。法のアミをくぐりぬけて、なんとか税金で稼いでやろうと企てた【巧言令色】はいけないと孔子は言っているのです。
問題は【巧言令色】の言葉の中に【仁】という心があるかどうかという点だと伊藤は思うのです。

長い駄文を最後まで読んでいただきありがとうございました。

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