ちょっと古くて申しわけありませんが、2014年度のデータによると、国公立大学の学費は、平均350万円と圧倒的に安いです。

また、慶応、順天堂、東京慈恵を始め、偏差値の高い難関大学ほど学費は安い傾向にあります。

したがって、学費の安い医学部を目指そうと思うと、それなりに高い偏差値が要求されてくることになります。

さらに、自治医科大学および産業医科大学は、授業料の貸与制度があり、卒業後ある一定条件を満たすと返済不要となります

各医学部医学科の学費について、下記では2014年度学納金を基準に掲載しています。大学によってはこの他に別途諸経費、父兄会費および全寮制の場合は寮費などが発生してきます。

学費の詳細については各大学のホームページで確認するようにしてください。なお、慶応大学および帝京大学の学費は変動がある可能性があります。

私大医学部学費ランキング(2014年度版)

順位 大学名 学費(万円)
順天堂大学 2080
慶応義塾大学 2156
昭和大学 2200
東京慈恵会医科大学 2250
自治医科大学 2260
東邦大学 2580
日本医科大学 2770
関西医科大学 2770
東京医科大学 2940
10 産業医科大学 3049
11 大阪医科大学 3141
12 久留米大学 3220
13 東京女子医科大学 3284
14 日本大学 3310
15 岩手医科大学 3400
16 聖マリアンナ医科大学 3440
17 近畿大学 3580
18 獨協医科大学 3660
19 杏林大学 3700
19 兵庫医科大学 3700
19 埼玉医科大学 3700
22 帝京大学 3750
23 東海大学 3760
24 福岡大学 3777
25 愛知医科大学 3800
26 藤田保健衛生大学 3800
27 北里大学 3890
28 金沢医科大学 3950
29 川崎医科大学 4716

近年の私立医学部の学費値下げ合戦が難易度上昇に拍車

傾向としては、近年、昭和大学、東京医科大学、東邦大学、帝京大学をはじめ学費を下げはじめた私立医学部が増え、順天堂大など値下げ効果で優秀な受験生が集まり難易度が上昇しています。

さらに、今まで3,500万円程度かかっていた私立大学医学部の授業料が、2,000万円程度で行ける大学が増えたことにより、他学部を目指していた優秀な受験生が医学部受験に流れ込んできています。

不確実な経済のもと、安定的で高待遇な医師はやはり魅力に思っている人は多く、今後この学費値下げ合戦により私立大医学部の難易度上昇と競争率アップは避けられないでしょう。

優秀な受験生を囲い込めるため、今後も学費を下げる私立医学部は増えてくると思われます。したがって、偏差値や志願者倍率などの動向に注視してください。

奨学金や貸与で学費の負担軽減可能

高額な授業料を負担する医学生向けに様々な奨学金制度が設けられています。

まずは、代表的な例として日本育英会による奨学金制度の利用を検討してみましょう。

医学部生であれば、月額16万円を6年間貸与されるので、在学中1152万円分の奨学金を借りることが可能です。

学費が2000万円前半であれば、負担額は約900万円で済むので経済的にもかなり助かりますね。

次に、大学が個別で設けている奨学金制度があります。例えば順天堂大学では、入学試験の成績が優秀な学生には初年度学費免除などの制度を設けています。

さらに、医師不足を解消するために自治体が修学資金を貸与している制度もあります

これは、卒業後に自治体で一定期間勤務することを条件として貸与する制度です。総額2000万円に相当する奨学金が多く、金銭的負担は大きく救われます。

他にも、金融機関からの教育ローンなど、教育資金の問題を解決する方法はたくさんあります。

学費だけで私立大医学部を諦めず、まずは大学の奨学金制度を調べてみることをおすすめします。

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